「干し芋は冷凍保存してもいい?」
「冷凍保存した干し芋を食べるときは?」
干し芋が自宅に余っている方の中には、干し芋の冷凍保存の方法を知りたいという方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、冷凍保存の方法についてプロが詳しく解説しています。
冷凍保存の注意点や、食べ方なども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者
管理栄養士 料理研究家
坂本 星美 / 管理栄養士🍳毎日栄養いっぱい簡単レシピさん
在学中より食育NPO法人を設立し、のべ4000人以上の子ども達に食・栄養の楽しさを伝える。SNSの総フォロワー数は2.5万以上。大手料理教室でのアシスタントを経て、現在はテレビの料理コーナーへの出演、栄養指導、商品開発、食育本の監修などに様々関わる。食のサイエンスショーや子ども向け料理教室「ちゃれんじこどもクッキング」が大人気。
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干し芋を冷凍保存して日持ちさせよう
干し芋を冷凍保存することで、その美味しさと栄養価を長期間維持することができます。
冷凍保存は特に、まとめ買いした際や旬の時期に購入した高品質の干し芋を長く楽しみたい場合に適しているでしょう。
冷凍することで、干し芋特有の甘みや食感を損なうことなく、約半年程度保存できます。
ただし、冷凍保存する際は適切な方法で行うことが重要です。
干し芋が腐っているかの見分け方について
干し芋に白い粉がついている場合、でんぷんが糖化したものなので、食べても問題ありません。
これは、白粉と呼ばれるもので、パウダー状でサラッとしています。
しかし、フワフワした胞子状のものがある場合は、カビなので注意しましょう。
カビは一部に塊になって盛り上がっている、鼻にツンとくる臭いがあるなどの特徴があります。
干し芋を冷凍保存する方法
干し芋を冷凍保存する方法は、開封済みか未開封かによって異なります。
どちらの場合も適切な方法で保存することで、干し芋の品質と風味を長期間維持することができるでしょう。
以下に、それぞれの場合の冷凍保存方法を解説します。
- 開封せずに冷凍保存する場合
- 開封後に冷凍保存する場合
開封せずに冷凍保存する場合
未開封の干し芋を冷凍保存する場合、そのままの状態で冷凍庫に入れることができます。
市販や通販で購入した干し芋は既に適切な包装がされているため、追加の処理は必要ありません。
ただし、パッケージが破損していないか確認し、必要に応じて外側からラップやアルミホイルで包むと、さらに保護効果が高まります。
冷凍庫内の温度変化や匂い移りを防ぐため、できるだけ庫内の安定した場所に保存しましょう。
この方法で、干し芋は6ヶ月程度保存可能です。
未開封のまま冷凍保存することで、手間を最小限に抑えつつ、長期保存が可能になります。
開封後に冷凍保存する場合
開封後の干し芋は、空気をできるだけ抜いた状態で密閉性の高い保存袋や容器に入れます。
ジップロック付きの冷凍用保存袋が最適です。
空気を抜くことで、冷凍焼けや香りの劣化を防ぐことができます。
冷凍焼けとは、冷凍保存中に食品の表面が乾燥し、変色や風味の劣化が起こる現象です。
主に食品表面の水分が昇華して氷の結晶となり、食品から離れることで発生します。
これにより、食品の質感が変化し、パサつきや異臭の原因となります。
冷凍庫に入れる際は、干し芋が重ならないよう平らに並べると、均一に冷凍でき、また取り出しやすくなります。
開封後の干し芋も、適切に保存すれば未開封のもの同様、約6ヶ月程度は品質を維持できます。
干し芋を冷凍保存する時の注意点
干し芋を冷凍保存する際には、品質と風味を長期間維持するために、いくつかの重要な注意点があります。
特に、乾燥を防ぐことと適切な量で保存することが大切です。
以下に、これらの注意点について詳しく解説します。
- 乾燥を防ぐため密閉できる容器に入れる
- 一度に食べる量ごとに小分けにして冷凍する
乾燥を防ぐため密閉できる容器に入れる
干し芋を冷凍保存する際、乾燥を防ぐことが極めて重要です。
乾燥が進むと、冷凍焼けの原因となり、品質や風味が著しく低下します。
- ジップロック付きの冷凍用保存袋
- 蓋つきの密閉容器
そのため、密閉性の高い容器や袋を使用するようにしましょう。
ジップロック付きの冷凍用保存袋や、蓋つきの密閉容器が適しています。
容器に入れる前に、できるだけ空気を抜くことで、さらに乾燥を防ぐ効果が高まります。
真空パック機を使用できる場合は、より効果的です。
また、容器に入れた後、ラップやアルミホイルで二重に包むことで、さらに保護効果を高めることができます。
一度に食べる量ごとに小分けにして冷凍する
干し芋を冷凍保存する際、一度に食べる量ごとに小分けにして保存することが重要です。
これには複数の利点があります。
- 必要な分だけを解凍できるため再冷凍しなくていい
- 使用する時に便利
まず、必要な分だけを解凍できるため、解凍したものを再冷凍しなくてよくなります。
これにより、品質の劣化を最小限に抑えることができます。
さらに、料理に使う時やおやつに食べる時でも解凍しやすいです。
例えば、一食分や一日分といった使いやすい単位で小分けにしておくと、必要な時に必要な量だけを簡単に取り出せます。
小分けにする際は、使用予定日や重量を記載したラベルを付けると、管理しやすくなります。
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冷凍保存以外の保存方法
干し芋の保存方法には、冷凍保存以外にも常温保存と冷蔵保存があります。
これらの方法にはそれぞれ特徴があり、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。
以下に、常温保存と冷蔵保存について解説します。
- 常温保存
- 冷蔵保存
常温保存
干し芋の保存方法に常温保存がありますが、これはあまりおすすめできません。
- 品質劣化のリスクが高い
- カビが生える可能性がある
- 虫がつきやすい
- 直射日光に当たると色あせや風味の低下が起こりやすい
常温保存は手軽である反面、品質劣化のリスクが高いためです。
干し芋は湿気や温度変化に敏感で、常温では簡単に硬くなったり、カビが生えたりする可能性があります。
また、虫がつきやすいのも欠点です。
特に、開封後や高温多湿の季節には、常温保存での品質維持が難しくなります。
さらに、直射日光に当たると色あせや風味の低下が起こりやすくなります。
未開封の場合は、高温(25℃以上)多湿を避けて冷暗所に保管するか、パッケージに記載されている保存方法を確認し、賞味期限内に消費しましょう。
冷蔵保存
干し芋は冷蔵保存も可能で、開封前であっても冷蔵保存をおすすめします。
冷蔵保存することで、干し芋の水分蒸発を抑え、カビや虫の発生リスクも軽減できます。
また、季節や室温の変化に影響されにくいことも、冷蔵保存をおすすめする1つの理由です。
ただし、冷蔵保存する場合も、密閉容器に入れて湿気を避けることが重要です。
冷蔵庫内の他の食品の匂いが移るのを防ぐためにも、しっかりと密閉するようにしましょう。
適切に冷蔵保存すれば、約3ヶ月程度は高品質を保つことができます。
干し芋の保存方法については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
長期保存なら冷凍保存がおすすめ!
ここまで、冷凍保存や他の保存方法についても紹介してきましたが、干し芋を長期保存する場合は冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存は常温や冷蔵保存よりも長期間品質を維持できます。
適切に冷凍すれば、6ヶ月程度、干し芋の風味と栄養価を保つことができます。
冷凍保存する際は、乾燥を防ぐため密閉容器に入れ、一度に食べる量ごとに小分けにするのが良いです。
また、冷凍焼けを防ぐため、できるだけ空気を抜いて保存しましょう。
冷凍保存した干し芋を食べる方法
冷凍保存した干し芋を食べる方法には、いくつかの方法があります。
ここでは、それぞれの方法を詳しく解説します。
- 冷凍のまま食べる
- 自然解凍させてから食べる
- レンジやトースターで温めて食べる
冷凍のまま食べる
冷凍したままの干し芋を食べるのは、意外にも美味しい方法の一つです。
冷凍状態では、干し芋の甘みがより際立ち、独特の食感を楽しむことができます。
歯ごたえがあり、シャリシャリとした食感は、特に暑い季節におすすめの食べ方です。
また、冷凍のまま食べることで、解凍の手間がかからず、すぐに楽しむことができます。
ただし、歯が敏感な方や、冷たいものが苦手な方には向かないかもしれません。
また、長時間口の中に含んでいると、舌や歯茎が冷えすぎる可能性があるので注意が必要です。
冷凍のまま食べる場合は、小さく割って少しずつ楽しむのがおすすめです。
自然解凍させてから食べる
自然解凍は、干し芋本来の食感と風味を損なわずに楽しめる方法です。
冷凍庫から取り出し、室温で約30分から1時間程度、または冷蔵庫内で2〜3時間かけてゆっくりと解凍します。
急激な温度変化を避けることで、干し芋の細胞構造が壊れにくく、元の食感に近い状態で楽しむことができるでしょう。
ただし、完全に室温に戻すと、冷凍前の柔らかさまでは戻らないことがあります。
これは、冷凍過程で水分が失われるためです。
自然解凍させた干し芋は、そのまま食べるのはもちろん、サラダのトッピングやヨーグルトに添えるなど、様々な楽しみ方ができます。
干し芋を半解凍の状態で食べるのも、美味しい食べ方です。
表面が少し柔らかくなり始め、中心部分がまだ凍っている状態が理想的です。
外側のしっとりとした食感と、内側のシャリシャリとした食感が同時に楽しめます。
半解凍の状態を楽しむには、冷凍庫から取り出して10〜15分程度待つのが良いでしょう。
レンジやトースターで温めて食べる
レンジやトースターで干し芋を温めて食べる方法は、あまりおすすめできません。
その理由はいくつかあります。
- 電子レンジで解凍すると、干し芋の水分が急激に蒸発し食感が変化してしまう
- 加熱することで栄養価が損なわれる可能性がある
- 乾燥しすぎて硬くなったり、表面が焦げたりする恐れがある
まず、電子レンジで解凍すると、干し芋の水分が急激に蒸発し食感が変化してしまいます。
本来のしっとりとした食感が失われ、硬くなったり、ゴム状になったりすることがあるのです。
また、加熱により栄養価が損なわれる可能性もあります。
トースターの場合も同様で、乾燥しすぎて硬くなったり、表面が焦げたりする恐れがあります。
もし温かい干し芋を楽しみたい場合は、湯せんなど、ゆっくり加熱できる方法を選ぶようにしましょう。
ただし、基本的には自然解凍や半解凍の状態で食べるのが、干し芋本来の美味しさを楽しめる方法です。
干し芋が硬くなってしまったらどうする?
硬くなってしまった場合でも、そのまま食べることはできますが、アレンジ料理など加熱調理で使うのがおすすめです。
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干し芋の冷凍保存についてよくある質問
干し芋の冷凍保存に関して、多くの方が疑問を抱えています。
以下に、よくある質問とその回答をまとめました。
干し芋で食卓と人生を豊かに
干し芋は茨城県の代表的な特産品ですが、照沼では約50ヘクタールの自社農園で主に紅はるかを生産し、自社工場にて干し芋の加工から販売までを自社管理のもと行っています。
また、食の安心安全や環境への配慮のため取組んでいる「農薬・化学肥料を使わない干し芋生産」の規模としては国内トップクラスです。
最近の干し芋需要の高まりを受けて、照沼の干し芋も各種メディアや著名人に取り上げていただき、日本最大級のさつまいも品評会である日本さつまいもサミットにて「さつまいも・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。
干し芋は家族・友人や大切な方へのギフト商品として、また日常食として定期購入される方もたくさんいらっしゃいますので、ぜひ照沼の干し芋・さつまいも商品をお試しください。
品質にこだわった照沼の干し芋で、食卓と人生を豊かにするお手伝いができれば幸いです。
干し芋を冷凍保存して長く楽しもう
この記事では、干し芋の冷凍保存について紹介してきました。
干し芋は開封前であっても冷蔵保存が推奨されますが、それはすぐに食べ切る場合の話です。
一度に全て食べきれない場合や長期保存する場合などは、冷凍保存をするようにしましょう。
干し芋を冷凍状態で保存することで、その美味しい味を長期間保つことができます。